剱岳周辺 2025

スコ―ミッシュから帰国後、海の日の連休の前から夏山シーズンが開幕した

今年の夏は前半は剱岳周辺、その後は槍穂高周辺を中心としてガイド予定が入っている

まずは海の日の連休より少し前に入山

朝、3時に小屋を出ると剱沢雪渓にはヘッドライトの灯りが沢山

長次郎雪渓の通行期限が短い昨今、シーズン初めにクライマーが集中しているようだ

懸垂下降の渋滞に巻き込まれると時間のロスなので上手い事すり抜けたいところだ

5・6のコルへの雪渓は溶け始め、何とか雪を踏まずに進むことができた

雪解けすぐなので浮石が多く注意が必要だ

コルへの詰めで1パーティー、コルで1パーティーを抜かすことが出来て6峰まで順調に達することが出来た

さらに6峰の懸垂でてこずっているパーティーをうまくかわして渋滞の心配はなくなった

8峰への登り

梅雨明けした青空が美しい

前を行くTガイドパーティー

どこを切り取っても絵になる風景

薄く紅の入ったタテヤマチングルマ

2回戦目は10日後、遠いチンネを目指す

スムーズに通れた雪渓は割れ始め、通過に気を遣うようになった

熊ノ岩を過ぎて右俣上部へ

雪渓はズタズタに寸断され今にも崩れそう

それが幾重にも重なっている状況

雪を渡ったり岩の隙間を通ったり道を探りながら行く

一見、繋がっているように見えても裏はオーバーハングしていて渡ることができない

先の見えない迷路を進む

余りの不安定さに雪の緩む帰路も心配になる

安全を優先してコルに向けて八ツ峰へとエスケープ

登り詰めた先は7・8のコル

ここから八ツ峰の頭まで縦走し、池ノ谷ガリーへ下りチンネを目指す

八ツ峰の頭に達すると既に9時半近かった

この先の行程も長く、帰路も雪渓を使えない可能性が高いのでプラン変更することにした

この写真の背後にそそり立つクレオパトラニードルの尖峰を登り5・6のコルまで八ツ峰を逆縦走して帰る

八ツ峰の頭からクレオパトラニードルのコルへクライムダウン

そこから1ピッチでニードルのてっぺんへと登ることが出来る

滅多に登ることが出来ないクレオパトラニードル

懸垂でコルへ

ここからは8峰、7峰は巻き道を使い6峰を登って5・6のコルへ

雪渓を下ってこの日はのんびりとした雰囲気が魅力の真砂沢ロッジへ

3回戦は6峰・Dフェイスの富山大ルート

下部がハングした正面のフェイスの右側から取り付く

またもや雪渓をかいくぐる

無事に取付きへと到着

15年以上まえに登ったことがあるが断片的な記憶しかない

人気のCフェイスに比べて登る人の少ないDフェイス

浮石も多いし、支点が脆弱

高度を上げるにつれ快適になって素晴らしい景観が広がる!

このロケーションこそアルパインクライミングの醍醐味!!


剱岳をバックにトップアウト

更に八ツ峰の頭まで縦走

北方稜線に合流して長次郎の頭を越えて本峰へ

別山尾根を降りて剱沢小屋へ帰る

行動時間14時間半の長丁場、充実の山行となりました◎

八峰周辺を狙う方は雪渓の状態に左右されますのでご相談ください!