雪山を登る一つの醍醐味として自由なラインを描けるということがある。
夏は深い藪や脆い岩によって歩くことのできない尾根が雪をまとって美しい登路となる。
登りたいライン。登れるラインはどこだ?
地図を眺めて思い思いのラインを引いてたどる。
地形を読んで様々なリスクや困難に思いを馳せる。
そこにはどんな風景が広がっているだろうか。
深いラッセルはつきものだが、トレースをたどるよりも充実感はひとしお。
ラッセルの先頭をつとめると沢山のことを学ぶことができる。
雪質、地形による積雪量の違い、風の影響、斜面方位、雪崩への配慮。
考えるべきことは多い。
樹林を抜けるといかにも風が吹き抜けそうな稜の上へと飛び出した。
幸いこの日はのんびりで休憩できるほど穏やかな日だった。
山頂へと近づくにつれ日光白根山の荒々しい一面が顔をのぞかせる。
夏にはぼろぼろのガレ場も雪や氷でパックされておおむね安定している。
ちょっとしたキレットのような場所があってルートにスパイスを加えてくれる。
風の強い日は緊張する場所。
この日はいつになく大人数。友人ガイドのサポートを受けて。
大展望の山頂を満期することができた。
下山は軽やかに!
最後に七色平避難小屋の定点観測。
2020年3月1日ではこんな感じ。七色平の積雪深は80㎝程度。
これ↑が2017年3月11日。
そして2015年3月20日。
そして2014年3月19日。
2013年3月19日。
例年、3月中旬以降でも窓が半分くらい埋まっている。
これから積雪増えるかもしれないので一概には言えませんが、今のところ雪が少ないですね。