扇ノ山・氷ノ山・那岐山

鳥取県の東部山系に位置する代表的な3つの山をめぐってきました

扇ノ山・氷ノ山・那岐山の三山です

たおやかな稜線を持つ扇ノ山は美しいブナの山でした

河合谷コース登山口からわずかに登るとすぐに広々とした尾根となり
そこには整然と並んだブナの林が続いていました

中国地方とはいえ日本海に面した山である証に雪の重みで曲がり

それでも尚、天を目指して伸びるブナの生命力

折れてもくじけない強さ

雪解けと共に咲くタムシバの白い花

山頂にはきれいに整備された避難小屋がありました

四方から登山道が伸び地元の方々に愛されている山であることを感じます

氷ノ山は山麓にスキー場やキャンプ場を抱えてファミリー層にも人気のある山のようでした

学校登山も盛んなようでこの日も元気な小学生が登っていました

ニリンソウ

ルリソウ

早春の花が迎えてくれました

クサボタン

シロバナニシキゴロモ

出合った時はツクバキンモンソウかと思いましたが違ったようです

見分け方は二裂した上唇がオシベより長いところだそうです…難しいですね

氷ノ越にある石仏

古くはお伊勢参りに使われた街道であったとのこと

ここを越える長旅に使われた歴史の深い道です

小学生は元気におやつを食べています

山頂手前の岩場にはムラサキヤシオが群生していました

氷ノ山山頂

各ピークに立派な避難小屋があります

それだけ気象条件の厳しい山であるのでしょう

三ノ丸への緩やかな稜線

これほど歩きやすい道の稜線を私は知りません

最後のスキー場の下りは難関でしたが変化があって楽しい山でした

せっかくなので鳥取砂丘にも立ち寄りました

異世界に迷い込んだようなダイナミックな景観

阿部公房の「砂の女」を思い出しました

”「人間は砂漠のようなものだ。 目指す方向がなければ、ただ迷い続けるだけだ」”

”「罰がなければ、逃げる楽しみもない」(砂の女より)”

最終日は天候が危ぶまれましたが何とか雨に降られず

これはタニギキョウ

昨日までと一転して根っこに掴まりながらの急登が続きます

登るにつれて傾斜は緩みます

美しい新緑の林に見とれました

稜線は強い風とガス

でも時折、ガスの切れ間に岡山側の山麓を覗くことができました

那岐山は分水嶺にあたる山でいつかこの稜線を縦走してみたいと思います

三日間、名山と呼ぶにふさわしい山々を堪能することが出来ました

道中の鳥取の田舎町も古くからの建物が多く、これをそぞろ歩くのもまた一興かと思いました