広々とした湿原に空の青が映る。

強い日差しとはうらはらに吹く風は爽やか心地よい。

デコ平から西大顛(にしだいてん)へと登る。

樹林の中は蒸し暑くきつい登りだったが、山頂は風が抜けて過ごしやすかった。

ちなみに顛(てん)というのはものの先端をあらわす言葉で山の山頂を山顚(さんてん)と呼ぶことがある。

デコ平のデコはその土地の方言で大根のことらしい。だいこん → でえこん → でこ。

東北では言葉は何でも短くなる。

裏磐梯の湖沼群と磐梯山。

遠く日光連山から越後三山まで。

岩礫と湿原が吾妻連峰の特徴。

展望のない西吾妻山を足早に辞して弥兵衛平へ向かう。

いろは沼が空の色を映す。

木道が敷かれた場所は快適だが、それ以外は非常にあるきづらい道。

振り返ると憧れの飯豊連峰が大きい。

快適な弥兵衛平小屋は貸し切りで騒いでも文句を言われることもなかった。

宵の口は綺麗な月が出ていたが夜半から雨が降り出した。

止む気配もないので縦走は諦め米沢へおりて美味しい肉を食べて帰った。