台風と源次郎尾根

台風は沖縄から九州をかすめ朝鮮半島から北東へすすんでいた

富山電鉄の車内からは立山連峰の稜線がくっきりと見えている

室堂平へ着くとガスが湧き始め稜線を覆ったが剱沢についてしばらくすると再び姿を露わにした

その日に登った登山者の話では午前中は無風快晴であったそうだ

翌朝、小屋を出ると予想よりも早く風が強まっていた

台風と聞くと過剰に慎重になって山行を取りやめる人が多い

実際は台風の勢力、進路、登る山の位置や尾根の向きなどによって大きく天候は変わる

台風の風は反時計回りに吹くので台風が近づくと南風となる

登る山の南側に高い山がなければまともに風を受け厳しい

源次郎尾根のように東西に延びる稜線も風当たりは強いが立山が多少ブロックしてくれる

休憩は風下側の斜面やハイマツの陰に入れば噓のように風が当たらない

Ⅱ峰からの下降点は整備され降り易くなっていた(感謝)

30mの懸垂下降は気持ちいいが風にあおられる

すぐ隣には前剱

懸垂を終えれば山頂は近い

今回はguide@setsu.t に手伝って頂いた

天気はいいけど山頂は僅かな人しかいない

空いている横這いも慎重に下降する

風は強いがその分、大展望が広がる

充実感たっぷりの山行となった

 

今年は例年以上に剱沢小屋にお世話になった

スタッフの皆さん、先輩ガイドとともに写していただいた写真

みんないい顔してる!