山岳遭難救助に関わる者たちが一堂に会し技術研鑽に努める研修が国立登山研修所にて今年も行われた
全国の消防・警察そして自衛隊などは所轄地域の山で遭難・事故が起きれば救助に赴かなければならない
そして彼らは決して山岳救助の専門ではないのが現実だ
ましてや日頃から登山をしているわけではない
私は未熟ながら講師として自分の山の経験とガイドの技術をもとに指導させて頂いている
事故が起きるのは登山者すら立ち入ることのない厳しい環境が多い
道迷いや滑落する場所はそこにたどり着くことすら困難だ
救助はまず捜索から始まる
読図・ナビゲーション技術は必須。
道なき道を進まなければならないことも多い
発見から救助へ
確固たる支点のない山岳地帯では立木や岩などの自然物を利用しなければならない
救助者の滑落や落石にも配慮しながらの活動となる
ヘリが飛ばなければマンパワーを駆使しての搬送となる
一歩間違えば自らも危険にさらされることとなる
彼らの熱意と使命感は尊敬に値するものがある
ひとつ勘違いして欲しくないことは
「彼らは遭難者に対して決して否定的な感情はないということ」
もちろん遭難が減ってほしい気持ちは強い
だからと言って「山に行くな」とか、「危ない遊びをするな」なんて思いは一切ない
皆が人生を楽しみ、自由にレジャーを行うことをバックアップする喜びを感じている
各々が遭難を減らす努力を惜しまず、その上で山登りや山菜取りを満喫することを願っている
困ったときは遠慮なく彼らに頼って欲しい
感謝の心を忘れずに!