迷走する台風に二転三転する天気予報。
上空には寒気が居座り昼からスコールが降ってくる。
当初の剱岳八ツ峰の予定は脆くも崩れ去り、半日の晴れで十分の前穂北尾根への転戦となった。
徳澤で案の定、スコールにつかまったが雨宿りしている間に過ぎ去った。
涸沢本谷の登りは蒸し風呂のようにすこぶる不快だったが、涸沢小屋でくつろいでいると青空が見えだした。
相変わらず閑散とした涸沢が寂しい。
涸沢小屋はサービスも良く、感染対策も行き届いている。
何よりも北尾根を眺めるには最高のロケーションだ。
大雨の影響でカールの上部から落石が頻発している。
この岩は写真ではわかりずらいが2トントラックくらいの大きさ。
Ⅴ・Ⅵのコルで朝日が昇る。
稜線にかかっていたガスも晴れてきた。
周囲の岩が崩れて出現したピナクル
半分から下の色が違うからそこが崩落したのだろう。
倒れないか不安で恐る恐る登って…
無事、初登!?
大きく見えるⅣ峰へ向かう
どこでも登れる分、ラインどりのセンスが問われるところ
雪と岩、緑のコントラストが美しい。
Ⅳ峰頂上にある魔法のランプ
いざ、核心のⅢ峰へ!
傾斜は強いがホールドは豊富。
Ⅲ峰にもピナクルがある。
こちらはかなり大きいけど取り付きに行くまでが悪そう。
Ⅱ峰からはリクエストに応えて懸垂下降。
懸垂は事故が多いから基本に忠実に行うことが大事。
前穂山頂に着くと登山者は誰もいなかった。
静かな山頂はやはり寂しい。
山の賑わいはいつ戻るのだろうか?