前穂北尾根 2021

迷走する台風に二転三転する天気予報。

上空には寒気が居座り昼からスコールが降ってくる。

当初の剱岳八ツ峰の予定は脆くも崩れ去り、半日の晴れで十分の前穂北尾根への転戦となった。

徳澤で案の定、スコールにつかまったが雨宿りしている間に過ぎ去った。

涸沢本谷の登りは蒸し風呂のようにすこぶる不快だったが、涸沢小屋でくつろいでいると青空が見えだした。

相変わらず閑散とした涸沢が寂しい。

涸沢小屋はサービスも良く、感染対策も行き届いている。

何よりも北尾根を眺めるには最高のロケーションだ。

大雨の影響でカールの上部から落石が頻発している。

この岩は写真ではわかりずらいが2トントラックくらいの大きさ。

Ⅴ・Ⅵのコルで朝日が昇る。

稜線にかかっていたガスも晴れてきた。

周囲の岩が崩れて出現したピナクル

半分から下の色が違うからそこが崩落したのだろう。

倒れないか不安で恐る恐る登って…

無事、初登!?

大きく見えるⅣ峰へ向かう

どこでも登れる分、ラインどりのセンスが問われるところ

雪と岩、緑のコントラストが美しい。

Ⅳ峰頂上にある魔法のランプ

いざ、核心のⅢ峰へ!

傾斜は強いがホールドは豊富。

Ⅲ峰にもピナクルがある。

こちらはかなり大きいけど取り付きに行くまでが悪そう。

Ⅱ峰からはリクエストに応えて懸垂下降。

懸垂は事故が多いから基本に忠実に行うことが大事。

前穂山頂に着くと登山者は誰もいなかった。

静かな山頂はやはり寂しい。

山の賑わいはいつ戻るのだろうか?