お盆だというのに秋雨前線が停滞し、お山にも繰り出せない今日この頃。
お勧めのアプローチシューズを紹介します。
その名は GARMONT VETTA TECH GTX®(ガルモント・ベッタ・テック・ジーティーエックス)
日本では10月以降に入荷されるようですが、メーカーより依頼されテストさせて頂きました。
GARMONT(ガルモント)は近代登山靴発祥の地イタリア・モンテベルーナにてアルパインブーツの伝統と技術革新を融合した登山靴ブランドです。
創業から100年以上の歴史がありますが、一度は倒産の危機に陥りました。
しかし熱意あるファンたちの後押しと、イタリア政府系投資ファンドによって、倒産危機を逃れ復活することができたのです。
2016年に、新生ガルモントとして日本国内でも復活を果たしました。
GARMONT VETTA TECH GTX®は登山靴のカテゴリーとしてはアプローチシューズに入るでしょう。
【アプローチシューズとは…】
近年、よく耳にするようになったアプローチシューズ。
もともとはクライミングの岩場への道を歩くための靴として生まれました。
本格的な登山ではないが山道で岩場があり、やや険しい道。岩場についたらクライミングシューズに履き替えて岩登りをします。
当然、岩場に強くなくてはなりません。
岩に対するグリップ力(フリクション)や適度な剛性が必要です。
重荷を背負って長距離を歩くわけではないのでローカットのものが主流でした。
次第に軽量で岩場に強いため登山でも使う人が増えてきました。
ニーズに応える形でミドルカットやゴアテックスを用いたモデルが登場し、より山でも使いやすくなっています。
【日本の山はアプローチシューズが適している】
実際、私も10年ほど前から雪のない山はほぼ全てミドルカットのアプローチシューズで歩いています。
多くの人が夏山で履いている3シーズンブーツはソールが硬くがっしりとした作りです。
これは雪上でキックステップしたり、アイゼンを付けられるようにするため硬い必要があるのです。
ヨーロッパでは冬以外の3シーズンでも山には氷河があるのでに保温性は必要ないが、硬い靴が必要なのです。
一方、日本ではアルプスでも夏山では限られた場所(雪渓)だけにしか雪がありません。
土や岩の上を歩くことが多いものです。硬いソールは岩との接地面積が少なくなるので、その分不安定で滑りやすくなりがちです。
日本の山では岩に強いアプローチシューズが活躍してくれます。
アプローチシューズはソールが柔らかい分、岩の細かい凹凸に馴染んで滑りずらいのです。
【GARMONT VETTA TECH GTX®をお勧めする理由】
①フリクション
岩場を歩くうえで一番大事な要素です。
簡単に言うと滑りにくい。
特に滑らかな岩や濡れた岩で3シーズンブーツとは比べ物にならないです。
秘密はミシュランソール。
登山靴のソールの定番といえばビブラム(Vibram)でした。
おなじみの黄色いマークですね。
私も今まで履いてきたほぼ全ての登山靴はビブラムでした。
初めてミシュランソールを履いた感触は・・・
「凄い!」
岩場に定評のあるビブラム・メガグリップと比べ同等以上のフリクションを感じました!
粘りがあって吸い付くようなフリクションです。
つま先部分にはクライミングゾーンという平らな部分があり岩に強く、その他は溝の深いソールパターンで泥道にも対応しています。
さすが世界TOPクラスのタイヤメーカー!!
②防水性
雨の多い日本では靴の防水性は重要な要素です。
Gore-Tex(ゴアテックス)を使っているので防水性はバッチリ。
ミドルカットなので足首付近からの水の侵入も防いでくれます。小石なども同様です。
おまけに足首のサポート性も高いので長距離歩行や多少の重荷でも足が疲れづらいです。
③クッション性
上の写真を見て頂くと分かるようにソールのすぐ上に赤い部分があります。
この部分がクッションの役割を担ってくれています。
私はこれまでスポルティバのボルダーエックス・ミッドカットという靴を愛用していました。
それと比べるとクッション性が良く、長距離を歩いた時や長い下りが続いた時に違いを感じました。
履き心地も包み込まれるようで柔らかい感触。特にインソール部分の形状が秀逸で特別なインソールを別途入れなくてもアーチ形状をサポートしてくれる形で踏ん張りがきくように思います。
もちろんボルダーエックスも素晴らしい靴なので詳しくいうと。
ボルダーエックスはより岩場に特化しています。
ソールが薄い分、岩の感触をダイレクトに感じることができるように思います。
その分、長距離を歩くと足へのダメージが大きいのでしょう。
攻めた岩場を登ったり、脚力がある人はこちら(ボルダーエックス)がお勧めです。
例えるならスポルティバ・ボルダーエックスはとにかく悪路に強いジムニー。
ガルモント・ベッタは悪路に強いが、快適性も併せ持ったエクストレイルやフォレスター、マツダCX-Wなどに近いイメージです。
ちなみに重さは前者が500g、後者が540gです。
正直に言って今まではスポルティバ・ボルダーエックスの一択でした(私の中では)。
これからはGARMONT VETTA TECH GTX®を履く機会が増えそうです。
前の方の写真にあるオレンジのモデルは日本には入ってこないそうです(T_T)
購入を検討される方はこちらへお問合せ下さい ↓
※補足しますとサイズ感は私の場合(足長・実寸:26.2㎝)、
スポルティバ・ボルダーエックスでEUR43。ガルモント・チッタ・テックではEUR42でした。
発売開始されたらまたブログ・SNSにて発信させて頂きます◎
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