アプローチの林道は金色の唐松に包まれていた。
落ち葉を踏みしてめてこなすアプローチは秋の山の香りに満ちている。
信州の森は明るい。
奥多摩辺りでは杉・檜が主に植林される。
森は暗く、昼でも陽がほとんど差し込まない。
これが標高の高い場所ではカラマツが植えられる。
おなじ針葉樹だがカラマツの葉は繊細で光をふんだんに通してくれる。
だから森の中は光に溢れている。
眺めのよい岩場を登っていると、この辺りの森の大部分がカラマツの植林であることに気づかされる。
いつもは汗をかきながら登るが、この時期は涼しい風が吹いて心地よい。
以前と比べると岩稜の途中にハーケンが打ち足され、少々緊張感を欠くような気がした。
後から登る人はハーケンを打つのは構わないが、フォローがなるべく回収するように心掛けたい。
こんなに良い天気、素晴らしい山なのに貸し切りとは誠に贅沢の限り。
今日も素晴らしい一日を送ることができた。