雪の蓼科山

朝の光が山肌からこぼれて雪面に放射状の模様を描いた

昨日までの風雪はすっかりとおさまって寒気は厳しいながらも静かで穏やかな朝だった

静寂の中に引き締まった雪を踏む音が吸い込まれる

クランポンの爪は小気味よく食いついてグングンと登っていくことができる

 

嵐の後の山はひときわ美しい

樹々は真っ白な衣をまとって輝いている

昨日まで分厚い雪雲に覆われていた稜線もすっかり姿をあらわにしていた

今日は多くの人が喜びと期待を胸に山頂へ向かっていることだろう

幸徳平を過ぎるとお椀を伏せたような蓼科山の山頂が顔をのぞかせた

最後の急な登りをこなすと山頂部の岩礫帯へと飛び出す

雪の白さと空の青さが眩しい

ここまでは汗ばむほどの環境だったが念のためハードシェルをしっかりと着込んで山頂へ向かう

山頂部の厳しさは何度も経験しているから…

思いの他、風は弱く拍子抜け?

ここまでは余裕たっぷりだったが…

山頂小屋から折り返す地点に来ると北側から冷た~い風が吹きつけてきた!

よろめく程ではなかったけど気温が低いから肌を刺すような冷気が痛い

5分といられず、写真を撮ってそそくさと下山の途につきました

綺麗な雪、美しい空を見ると心が澄み渡って新たな気持ちになる気がします

今年一年、初心に返り山に向き合って行きたいと思います

「日々新たにして、また日々新たにせん」