涸沢岩峰群からの帰路、金峰山川の対岸、烏帽子岩の右手に見える岩塊がいつも気になっていた
いつか偵察に行こうとしていた矢先、内藤さんの新しいトポが発売された
そこには剱岩との記載があった
剱岩は大きく幾つかの岩場の集まりとされている
その中でも一番手前に位置する第一岩壁へと足を運んでみることにした
アプローチは踏み跡が薄く山慣れていないと悪く感じるかもしれない
だけどしっかりとトポを読みこなして行けば、そんなに悪くないし以外に近い
(自分は道を間違えたけど)
正しい沢筋に入ればルートを見逃すことはないだろう
そして美しいチムニーが迎えてくれる
トポにはギアの記載がないので大小、様々なカムを持っていく
ザックを背負っていると狭すぎるので吊り下げていく
バック&フットで快適に登る
抜け口はどうなってるかと思ったが、きちんと繋がっていた
ルートは藪が伸びていて開拓以来登られていないのかもしれなかった
お陰で初登者と同じ環境で登ることができたのかもしれない
1ピッチ登ると樹林を抜け視界が開けた
仏壇岩・涸沢岩峰群などが良く見える
第一岩峰の先には魅惑的な岩峰が立ち並んでいる
あれがリーゼント岩なのか?
2ピッチ登ると岩稜の様相となる
この辺りからは弱点よりも強点を突いた方が面白いだろう
岩の堅そうなところを選んで登る
頂上岩峰はどこからでも登れそうなので面白そうなところを選ぶ
一番きれいなハンドクラックを登るも砂のような岩で表面がどんどん崩れていく
堪らずクライムダウン
岩の堅そうな左から取り付く
一段上がって更に左、正面からは隠れた位置にあるハンドクラックを登る
頂上からは歩いて下れるらしいが取り付きに向かって懸垂することにした
空には黒い雲が多くなってきた
途中から垂直の壁を降りる
2ピッチで取り付き付近に降りることができた
そのタイミングで雨が降り出したが、その後も森の中なので濡れずに帰ることができた
帰路の車では前が見えないほどの豪雨に見舞われ、山でやられずによかったと思った