雷鳥坂を登りつめると剱岳の雄姿が目の前に飛び込んでくる。
鋭い岩稜を連ねた山容は誰しも目を奪われることだろう。
源次郎尾根は剱沢から山頂へと延びているが、背後の八ツ峰に重なり一目で判別することは難しい。
剱沢の野営場辺りまで標高を下げると、大きな二つのピークをもった源次郎尾根の存在感が大きくなってくる。
早朝、雪渓を下って源次郎尾根末端より取付く。
下部の樹林帯を抜けると視界がひらけてくる。
剱岳周辺の独特の雰囲気に魅了される。
Ⅱ峰への登りの途中、振り返ると後続のパーティーがⅠ峰のピークへ立っていた。
Ⅱ峰から30mの豪快な懸垂下降。
懸垂を終えると後は山頂まで、単調な登りとなるが堅そうな岩場をクライミングして楽しむ。
4時に小屋を発って、9時に山頂へ。
爽やかな青空が広がり気持ちの良い山頂。
遥かな山々まで遠望することができた。
憧れの北方稜線。
山は既に秋の気配。
季節は着実に進んでいるようだ。