山深き大峰山脈の懐には多くの名渓が刻まれている
その中でも弥山川に沿って登山道が付けられた双門の滝コースは関西でも屈指の難コースとして知られる
かつて整備された道は大雨などで崩れ沢登りと同様のルートファインディングが必要で
設置されたハシゴなども垂直に近いものが延々と続くというアドベンチャー満載
おおよそ一般道とはかけ離れた内容となっている
多くの遭難もおきている事実も不思議ではない
熊渡(くまんど)の登山口からすぐに現れる看板
この図の通り極めて険しい道が続く
林道から河原に降りてしばらくは伏流となった平和な道を進む
苔に覆われた岩が雨の多さを物語っている
しばらくは飛び石で渡渉を繰り返しながら進むが沢靴があれば安心
はじめに現れる釜滝
深いブルーの釜を持っている
ここから右岸につけられた道を進が橋の踏板が抜けていたり腐っているので注意が必要
せっかく沢靴を履いているのに冷たい水を嫌って危うい飛び石をする人たち
見てる方が怖いですね…
渓は次第に傾斜を増し滝も増えてくる
小さな尾根を越えると突如現れる二段の滝
一の滝・二の滝の連瀑だ
その上、更に三の滝が続いている
新緑と相まって絵画のような素晴らしい景観
立派な吊り橋を渡ってここから右岸の高巻き道を登る
ひたすらに続くハシゴ
なんでも30以上あるとか
日向に咲くヒカゲツツジ
標高も上がって見晴らしもよくなる
背後に山上ヶ岳が見える
右手に千石嵓の岩壁が見えてくると突如目の前に双門の滝が現れる
落差70m、岩を断ち切るように流れ落ちている
絶壁に囲まれた滝はこの辺りからしか望むことが出来ない
幻の滝と言われる所以である
ミヤマミズゴケ?
高巻きを終えて再び沢へ降り立つ
透明で美しく清廉な流れ
キラキラ光る宝石のようだった
瀞の奥に小滝が掛かる
ここは泳がないと突破できそうにないので巻き道を探す
テープはあったりなかったり、踏み跡も錯綜しているので結局は自ら地形をみて歩く場所を決める
沢の中をザブザブと進んでいきたいが我慢
水がとにかく綺麗
絶滅危惧種Ⅱ類のオオミネコザクラを見ることが出来た
空中梯子
スカイウォーク
上部では残雪が所々現れる
渓相が穏やかになると狼平の避難小屋へと飛び出す
ここからは穏やかな登山道を使って熊渡へ戻る
周回で12時間ほどのロングコースだった
ロートファインディングにてこずるとこれ以上時間はかかるだろう
最後に美しいヤマシャクヤクが登山の成功を祝福してくれるように咲いていた
またいつか訪れたい場所が一つ増えた