ツール氷河の最奥に佇むエギーユ・デュ・シャルドネ(3824m)は周囲にそびえる岩峰群の中にありながら独立の存在感を示している。
シャモニー圏谷が次第に狭まり、スイスとの国境近くのレ・ツールで終わりを告げる。
リフトを降り立ちトラバース道へ入る。
どこか牧歌的な雰囲気をもつアプローチは日本アルプスを思わせる。
モンブランやエギーユ・デュ・ルージュを俯瞰しながらの快適な道。
美しいまだら模様のツール氷河末端の遥か向こうに均整のとれたシャルドネが姿を現した。
多くの登山者やハイカーがアルベルト一世小屋を目指している。
アルベルト一世小屋は山小屋というよりお洒落なレストランのようだった。
ここに泊まってビールやワインを飲んで帰るだけでも満足するかもしれない。
時間があるのでクレバスレスキューのトレーニング。
本物のクレバスに落ちた状態から引き揚げます。
食事は当然、外れ無し! 美味しいデザート付き。
翌日は3時に出発。
暗い中、氷河を歩いて取付き付近へ。山はまだガスが支配している。
クライマーが続々集まってくるがみんな右往左往。
ガスが晴れ始めて取付きが見えたのでそちらに向かうと、みんな一斉に後ろを着いてきた!
取付きにはシェルンドが空いていて、垂直の壁を登らなければならない。
脆いガリー(岩溝)を登る。
ガリーを抜けると先を見通せるようになってきた。
高度をどんどん稼いでいく。
山頂直下へ。
フォーブス山稜からも続々とクライマーがやってくる。
シャルドネ山頂。
飛行機の航跡が大空にアートを描く。
下降にも細心の注意が必要。
氷の山から緑の山へ。
心も身体も解きほぐされていく…。