爽やかな風が吹く中、初夏の沢登りを楽しんできました。
裏丹沢の神ノ川・伊勢沢は個性豊かな滝が続き最後まで飽きさせない秀渓です。
特に伊勢沢の大滝は丹沢三大大滝にも劣らぬスケールと美しさを持つ素晴らしい滝です。
入渓すると適度な間隔で滝が次々と現れます。
沢登りでは滝を登るか巻くか、巻くならどちらか、すべて自分の判断で決めていきます。
F1となる2段8m滝は右岸を登りますが、ホールドが外傾しているのでバランスをうまく取らなければなりません。岩は堅くしっかりしていますが、少々、支点が取りにくい感じでした。
身体もまだ岩に慣れていないので少々苦戦していた模様です。
沢が右に屈曲すると一枚岩を樋状に流れていました。
次々と現れる景色の変化も醍醐味の一つです。
岩もそれほど滑ることはなく概ね快適に歩いていけます。
奥に大滝が顔を見せ始めました。
大滝の圧倒的な存在感に思わず歓声があがります。
落差は45m。空から一直線に落ちる迫力は壮観です。
写真では伝わらないのが残念! 是非、自分の眼でご覧ください!
左の壁を2ピッチ登って滝上へ出ました。
その後も一部、河原歩きがあるものの最後まで水流が途切れず飽きさせない内容。
稜線近くまで水が途切れないのは良い沢の一つの条件です。
源頭は湧き水となっており、そこで水を汲んで稜線を目指します。
僅か10分ほど歩くと気持ちのよい草原へと飛び出しました。
稜線には涼やかな風が吹いていて、いつまでものんびりしたい心地でした。
そこには枯れた大木がシンボルのように佇んでいました。
梅雨入り前の爽やかな空のもと、とても快適で楽しい遡行となりました。
今回、沢登り初体験の方もいましたが、その魅力の一端を味わって頂けたことかと思います。
姫次から袖平山を踏んで風巻尾根を下りましたが、急下降も多くなかなかタフな下りでした。