山頂直下まで林道が延び、5分で登頂できる帯那山に5時間ほどかけて登ってきました。
取付きは昇仙峡ラインの塔岩橋より尾根に沿って踏み跡?をたどります。
途中、ところどころに峠や石仏があって往時は人の行き来があった名残が伺えました。
この近くにかつて塔岩町という集落があったそうですが今は廃村になっているようです。
尾根は意外に険しく踏み跡は途中からほぼないといって良く、落ち葉が堆積してずりずりと良く滑りました。
途中、白砂の展望台があり昇仙峡の岩場を見下ろすことができました。
登るにつれて、岩質は変わって凝灰角礫岩、凝灰岩と地質の変化が見られました。
幾つもの岩峰を縫うようにして歩きます。
一見、突破が難しそうな岩場でも弱点をついて通過することができました。
危うい箇所では積極的にフィックスロープを張りました。
ロープに頼らなくてもあるだけで安心感は大きいようです。
たどり着いた帯那山の山頂は険しい尾根とは対照的にずいぶんのんびりとしたところでした。
富士山の展望地として名高いそうですが、この日は厚い雲の中に隠れてしまっていました。
かつてアヤメの群生地として有名だった帯名山。今は鹿にほとんど食べられてしまったそうです。
そういえば、途中に鹿やイノシシの糞が沢山落ちていました。
下山に使った道にはニリンソウがずいぶんと咲いていて踏まずには歩けないほどです。
林道が作られたおかげでそこを歩く人はとても少ないのでしょう。
花にとっては静かで暮らしやすいのかも知れませんね。
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