ツール・ロンド(3792m)はバレー・ブランシュとジェアン氷河を俯瞰する第一級の展望台として名高い。
山頂からのシャモニ針峰群、タキュルへ続くディアブロ針峰、モンブランへと続くプトレイ山稜。


ベルト針峰の背後の空が茜色に染まるころ、ライトを灯しながらクライマーたちが四方へ散っていく。


フランボーのコルを回り込むとツール・ロンド北壁が姿を現す。
背後には朝日に色付くモンブランが赤みを帯びている。


落石に怯えながら下部の雪壁を登りつめると、ラインは自然とク―ロワールへと導かれる。


傾斜はさほどでもないが、氷結の甘い箇所が多く岩にも支点を求めながら登っていく。


ク―ロワールを抜け出すと広々とした上部雪壁へ。
適度に支点をとりながらランニングコンテですすむ。


雪壁は山頂が近くなると終わりを告げ、細い雪稜となって頂上岩稜へと導かれる。


頂上岩壁には見事なクラックが続いていて誘惑されるが、用意がないので左からまくこととする。


岩壁を回り込んで東稜へ合流すると山頂は間近。


噂にたがわぬ展望を欲しいままにする。
遠くマッターホルンの頂も…。


岩と雪、そして青い空。
全てが揃っている。


山頂からの下りは一つのバリエーションルートで侮ることはできない。


灼熱の氷河へと降り立つと、犬を従えたスキーヤーがのんびりと氷河ハイキングを楽しんでいた。

楽そうでいいなー。