唐松岳・不帰Ⅰ峰尾根

強風で止まった最終リフト

ゲレンデを歩いて北方山荘を過ぎ、ほとんど夏道の露わになった八方尾根を歩く

高度を上げるにつれて風が強まってよろめきながら歩く

八方池の先から八方沢を下ってⅠ峰尾根の末端へ登り返す

そこに現れたⅠ峰尾根は黒々として正に取り付く島もないといった様相を見せていた

尾根上に登れるラインを幾つか模索した結果、一番右の雪のあるルンゼを詰めることにした

結局、最も一般的な登路とされているライン

途中の雪の切れた部分からロープをつないで登った

稜線に出ると際どいナイフリッジとなっていたので直下の雪が割れた場所を整地して泊まることにした

テントに入った直後、風向きが変わったのか寝る直前まで強風が吹き荒れた

頚城山塊から日が昇る

暑い一日の始まり

本来なら快適な雪稜のハズが…

立ちはだかるヤブ、ヤブ、ヤブ

朝から日差しが容赦なく照り付ける

下界では夏日になる予報が出ていた

ヤブと緩んだ雪稜をこなして核心部となる断壁へ

オープンブックのクラックからオーバーハングをかわしていく

荷物が大きいと苦しいところ

暑い…暑すぎる!!

汗が目に染みて前が見えない…

フラフラになりながらステップを刻む

最後の登りも真っ黒、ヤブヤブ

Ⅰ峰の頭に出たら心地よい風が吹いていた

剱はやっぱりカッコいい!!

裸じゃないよ!

そこからは快適な登山道…と思いきや!

極めていやらしいグサグサ雪の雪壁トラバースを強いられた

日射と昇温で緩み切った雪が辛うじて岩壁に張り付いている

この時期ならではのまだ模様のライチョウさん

これ以上ない借景のスイートルーム

遠征に向けてクレバスレスキューの確認もしっかりできた

いよいよアラスカが近づいてきた!