人気の八ヶ岳においても知る人ぞ知る、マイナーの「ししヶ岩」
登山体系では平仮名表記だがおそらく「獅子」なのか「鹿(しし)」なのか不明だったからだろう
どちらかと言えば八ヶ岳に沢山いる「鹿」が有力だが
下から見上げる迫力でいうと「獅子」の方がしっくりくる
第一尾根は見栄えのする岩稜
第二尾根は第一尾根に隠れるようにある
記録はなくはないが少なくとも近年は極めて入山者の稀な場所であることには違いないだろう
アプローチは阿弥陀岳南稜から
青ナギにベースを張る
青ナギからは獅子ヶ岩・第一尾根が良く見える(写真右端)
獅子ヶ岩のピークから立場川まで高差200mある
翌朝、青ナギを下って立場川本谷へと降り立つ
立場川本谷ゴルジュを通過する
沢床は吹き溜まりでやっかいなラッセル
しばらく行くと思いのほか圧倒的な獅子岩・第一尾根が姿を現した
第二尾根に取り付くがトポにあるラインは指先のようなか細い灌木が生えているのみで支点が取れそうにない
仕方なく少しでもまともな灌木がありそうなラインを選ぶが落ちたら止めてくれる保証はない
難しくはないがプロテクションが悪い
2ピッチ目はうす被りの凹角から、オリジナルラインかと思ったら途中にリングボルトが一つあった
尾根上に出るとロケーションはグッド
背後に赤岳・大天狗
なかなか面白い岩稜が続く
横岳西面にあったらさぞ人気ルートになることだろう
第一尾根の向こうには南アルプス
面白く快適な岩稜
ところどころ適度な難所がある
権現岳が美しい
藪が多いのがたまに傷
クライマーはどこ?
第二尾根の頭に立って赤岳・阿弥陀岳を望む
計6ピッチの楽しい登攀
登った尾根を見下ろす(写真中央の岩峰に続くのが第二尾根)
初めて訪れたがなかなか良い内容だった
喧噪の八ヶ岳にありながら静かな登攀の楽しめる
もっと多くの人に登られる価値のあるルートである