夏らしい陽気の続かない今年の夏
僅かな期待でも出発しなければチャンスには巡り合えない
最盛期の剱沢とは思えないほどにキャンプ場も小屋も閑散としている
花は豊富で美しく咲いているが逆に寂しさを際立たせている
天候のせいか、それとも別のわけなのか…
昼過ぎから雷雨の可能性があるので早立ちし長次郎谷を詰める
残雪は豊富だが所々大きなクラックが入っている
Cフェース剣稜会ルートは雪に磨かれたスラブから高度感のあるナイフリッジをたどる人気ルート
この時期は順番待ちになるはずだが…
ダイナミックの景観の中、攀じ登る
ハイライトのナイフリッジは高度感が凄まじい
人気がないのでのんびりお散歩
雲は多いが青空も見える
本峰が顔を出した
Ⅵ峰の頭から八ツ峰上半の岩稜を縦走していく
右手に目を向けるとチンネ左稜線を攀じる友人ガイドの姿
クライムダウンや懸垂下降を交えながら稜線を進む
八峰の頭についてほっと一息
ここから剱岳・本峰を越えて長い行動を終えた
長次郎の頭付近は残雪が多く、浮石がかなり溜まっていた
山は常に変化している
過去の記録を追うだけでなく現場で対処する能力が求められるものだ
自分を常に磨いて変化する自然に柔軟に対応したいと思う
翌日は雨模様だったが幸運なことに行動中だけ雨に降られず
全てに恵まれた山行となった