青空にそびえたつ大同心と小同心の岩峰は八ヶ岳のシンポリックな風景のひとつと言えるだろう。
急な大同心稜をたどってアプローチする。
冬によく訪れるこの道は沢山の高山植物に覆われ夏もまた良いものだと思った。
豊富なホールドに導かれる明瞭なラインをたどる。
背後に青々とした阿弥陀岳。
クライミングとしてはいたって容易だがそのロケーション、高度感は群を抜いている。
最後に立ちはだかる山頂直下の岩壁は実際、かなり登りやすい。
山頂付近に先行パーティーがいるのがわかるかな?
抜け出た先が横岳山頂というのもすこぶる快である!
眼下には大同心の頭。
思えばバリエーションルートを始めたころ訪れたのが小同心クラックであった。
全てのホールドは雪に覆われ、掘り出しながらの登攀であった。
払った雪が粉状になって舞い上がり、顔面に付着した瞬間に溶けて水滴に変わる。
たちまち視界は奪われるし、凍り付いて目も開けられない。
冬季登攀の厳しさを存分に味わった若い時分であった。
夏の小同心はクライミング入門者でも最高のロケーションで楽しめる素晴らしいルートだと実感しました。
高いところとスリルが大好きな方、お勧めです!