クライミングルートの名前は開拓者の思いや趣向が込められている。
抽象的なものが多いが、ルートそのものの個性が強い場合は「名は体を表す」といった具合に命名されるものがある。
瑞牆の不動沢・前烏帽子岩にある「水平飛行」はまさに見たままの姿から名付けられたものだ。
下部は「ジキル博士(5.10a)」を登って「新緑荒野4p目(5.10a)」へと繋げる。
このルートは10年ほど前に登って苦戦した覚えがある。
当時はクラックも始めたばかり、ワイドは初体験に近かった。
ワイド登りは慣れないものにとっては異次元の難しさだ。流石に今となっては快適に登ることができた。
それまで上へ上へと目指していたところから一転して真横へ方向を変える。
匍匐前進で少しづつ前へ進む。
嫌が応にも眼下の広大な空間が目に入る。
だんだんと水平バンドは狭くなり、外側へ吐き出されてしまう。
裏側に隠されたものは…。
回り込んでダウンクライミング!!
その先にはかぶったチムニー・・・は抜けられず。
水平飛行を逆戻りしてTOPを目指す。
絶景に苦労も報われました!!