西上州・荒船山の艫岩にこの時期、国道からも良く見える氷柱がかかる。
その名も「昇天の氷柱」。

JECCのメンバーが初登し故・加藤保男氏のメモリアルルートとされている。


内山峠登山口より登山道を一杯水まで。
ここから艫岩の岩壁に沿ってトラバース。雪が薄く下地の岩が出ていてアイゼンでは歩きづらい。

見上げる中間部の氷は攀船記というルートでドライツーリングを交えて登られる上級ルート。
我々が目指すのはその氷の左側に隠れたルンゼにある。


来シーズンはここを目標にしよう。


F1を取付きに到着。
ちなみにアイスクライミングや沢登りでは滝をF1、F2…と順番に数えていく。
大滝や見栄えの良い滝には名前がついていることもある。
「昇天の氷柱」はルート全体の名前。

F1は出だしは80度くらいの厚みのある氷でスクリューもよく効いて快適。
2段目はツララが下まで届いていないので左側のチムニー状の岩から氷へ移って登った。


F2は下部の氷が壊れていたので左の階段状の岩から。
氷のセクションは傾斜も緩く容易。


F3は階段状で易しそうに見えたが…


階段状に見えた中間部からは氷が全て浮いていてスクリューも効かず、
手も足も全体重を支えてくれるか微妙な代物だった。

氷の途切れた左端にワイドクラックがありジャミング、フッキングを交えてごまかしながら登る。


F4はか細い氷。
チムニー登りからMIXクライミング。

一日中、日の当たらぬ北面に厳しい北風が吹き上げもたついていると心も身体も凍ってしまう。


トップアウトと同時に急いで避難小屋に逃げ込み暖かいものを飲んだ。
ようやく生き返った心地。

西上州で層雲峡アイスクライミング気分を味わえて充実のクライミングとなった。