大らかな稜線が続く南アルプスにおいて甲斐駒ヶ岳を基点とする稜線は激しいアップダウンと険しい岩場をもっている。特に鋸岳の稜線は荒々しく、崩壊した山肌に文字通りの鋸歯を連ねる。


北沢峠でバスを降りて清流の美しい北沢沿いの登山道を進むと空がぱっと開けて白く輝く岩肌が目に飛び込んでくる。
仙水峠から見上げる駒ケ岳の頂と岩壁に覆われた摩利支天は、昔も今もここを訪れる人々の心を奪う。
ここで初めてこれから登る頂と対峙して気持ちを新たにして急登に臨むこととなる。


駒津峰へ登ると山頂は手の届く距離となる。
ここから一度下って再び登り返す。


直登コースから山頂を目指す。
真っ向勝負!


抜けるような秋空。
遥かな山並みまで望むことができる。


心地よい山頂を辞して鋸方面へ足を向ける。
かつては伊那方面からのメインルートとして使われた道。

六合石室を発って三ツ頭を越え中ノ川乗越に降り立つ。
ここからいよいよ鋸の核心部へ。

ガレ場を登りつめて銅剣の立つ第二高点へ。
目指す第一高点はすぐそこに見えるが、容易に稜線をたどることはできない。


鹿窓の通過は程よいアクセントとなる。


小ギャップの底から最後の鎖場を登れば、第一高点は近い。

近づいていた暗雲は去り天気もどうにか持ち直してくれたようだ。

角兵衛沢の下りは不安定な岩が堆積したガレ場。
一歩ごとに岩が崩れ、神経も磨り減る。

大岩下の岩屋を過ぎるとようやく苔むす穏やかな樹林帯へ。

戸台川を渡って最短コースで歌宿へ登り返す。
バスにも間に合って充実感たっぷりの縦走となりました。